トラットリア ヨシダについて
トラットリア ヨシダは、イタリア料理の黎明期を支えたイタリア人と日本人の絆から生まれかつて大井町にあった名店として知られています。
この店は、イタリア現地の料理本を取り寄せ、イタリア人に食べてもらいながら、料理の一つ一つを丹念に学んでいました。
当時のオーナーの吉田政國さんは、なんとイタリア飲食業界人なら誰もがお世話になっている『イタリア料理用語辞典』の著者です。
吉田さんは終戦の年に生まれ、21歳から料理人としての修業を始め、フランス料理店のシェフも務め、外食企業ではメニュー開発にも携わりました。
1975年に渋谷東武ホテル内の「ジロー」のシェフに就任しそこでイタリア人シェフ、ビンツェンツォ・ファビアーノさん(ファビアーノさんはローマ出身で、奥
さんがカラブリア州出身でした)に出会い感銘を受けイタリア料理に転向しました。
その後、ホテルサンルート東京内の「レストラン キャリオカ」のシェフを経て1997年に吉田さんは大井町に「トラットリア ファビアーノ」をスタートし、2013年に店名を自らの名前の「トラットリア ヨシダ」と変更されました。
カラブリア州はイタリアのブーツの形で例えるとつま先部分に位置し、唐辛子を多用する地域です。
シラスやアンチョビ、豚肉にも唐辛子を使い発酵させた調味料やセミドライト
マトなどの野菜のオリーブオイル漬けにも唐辛子を加えハーブやオリーブオイルを多用します。
カラブリア州では、不作と隣り合わせのため食材の保存に重点を置き防腐剤代わりと唐辛子などを使い加工食品を作りました。
唐辛子は辛さの程度や旨味で数種類を使い分けたりします。
他には名産品として赤玉ねぎがあります。
その後「オステリア トゥットソーレ」に引き継がれ今もイタリア料理の伝統と吉田さんの情熱が融合した、特別なレストランとして多くの人々に愛されています。
AL COVOシェフの今泉はその吉田政國さんから直接の薫陶を受け、今日に至っておりま
す。